大先輩、河田弘道先生よりメールをいただきました。
先生についての説明は私ごときができるほどではありませんが、米国の大学のスポーツ局局長(Athletic Director: 体育会の代表、学長に次ぐ権限をもつ)の地位を捨て帰国。プリンスホテルの野球部や西武ライオンズを立ち上げ、NECの企業スポーツを福利厚生の一環からスポーツビジネスに変え、そして90年代中盤、長嶋巨人メークドラマ、メークミラクルの影の立役者となられたことで知られる先生です。
背筋を伸ばして拝見させていただきますと、その先生が教えておられるゼミでの取り組みが記事になったと書かれていました。
マスメディアが先生を取り上げることなど日常茶飯事なのに、あえてこの記事の掲載を知らせてくださったのは、ゼミの学生が主役として全国紙で取り上げられたことが大変嬉しかったのはもちろん、スポーツ現場から教育の場に戻ってたいした結果を出せていない私への叱咤激励でもあると勝手に思っています。
私が気になったのは、先生のゼミが所属する、中央大学のFaculty Linkage Program (FLP) という教育システム。リンク先を見て気付いたのですが、これって、私たちMTIが目指している方向性と同じですよね。学科の枠を超えていこう、そのためにはそれぞれが教育を受ける側である学生の目線にたち、そこでできることから一歩ずつやるしかないのだと再認識させていただき、先生には本当に感謝です。ここというところで、まるで私の姿が見えているかのように道を示してくれる先生がいるというのは心強いです。
そして、怖れ多くも・・・
その2:母校(カリフォルニア州立大学フラトン校)から特別講師を依頼されました。
実は2007年9月にも一度やらせていただきました。あれから3年、今年3月に関西医療学園専門学校と本学の企画でアメリカ研修旅行に行くことになり、その際の訪問先の一つである私の母校で、3月17日午後7時より始まる、Kinesiology499(体育・運動学部、アスレティックトレーニング教育プログラム教務部長、Robert Kersey 教授のゼミ)の一コマを受け持たせていただくことになりました。頸椎・脊髄の外傷・障害について、昨年私が出会ったベテランアスリートの事例をもとに、アスレティックトレーナーとしてではなく、一人の人間として深刻な外傷・障害とどう向き合うかを話せればと思うのですが、さてさて事は技術や知識の話ではなく人間性についての話なもので、今の英語力でそれを伝えられるのかと・・・いつもこうなんです、口が滑って自分でハードル上げちゃう。
と、言うワケで、今週で通常授業が終わり学年末試験のプレッシャーにさらされる部員諸君たちと同じように、私もしばらくは勉強に追われそうです。春休み、試験明けから本格的に活動したいと部長から聞いていますが、そのためには再試験などにかからないよう、今の間しっかり勉強してしてください。
人生いくつになっても勉強、お互い大変ですが頑張りましょう。
すいません。遅くなりました。
返信削除FLPはMTIと完全にやろうとしている事は一緒ですね。
ただ学校単位で行っている分、中央大学さんのほうが上ですね(汗)
しかも大学の大きさも・・・。
そして学べる広さも・・・。
勝ち負けでやってるわけではないですが「上には上がいる」、現状で満足してはいけませんね。
学年末試験、400個近くの経穴を覚えるのにてこずってますが・・・
先生、先輩方に迷惑かけないようがんばります!!!
本当に独り言。
返信削除少子化、18歳人口の激減が叫ばれて、大学や専門学校の経営を逼迫している・・・
大学は18歳しか入っちゃダメなのか?
鍼灸・柔道整復・理学療法、どれも今でも専門学校で取得できる。でも大学全入化から後の世代はみんな大卒のなか、専門卒で医療人を語っていいのか?
柔道整復師の免許を取って、鈴鹿8時間でトップライダーたちから自分の無知を思い知らされ、勉強しなければと思った時に行きたいと思う学校は当時国内には無かった、だからアメリカだった。
偉い先生方が
「国家試験終わったすぐが一番モノを知ってますからね」
と若い治療家を患者に押し付ける(それでも学生を押しつけるよりははるかにマシだが)・・・
柔道整復師って若葉マークがF1に乗るんだ(笑)。
自分の施術所を保険適応にしたいという理由で、若葉マークの能力もちゃんと見極めずに普通のサラリーマンが聞いたら羨むような給料を払う。
一方、若葉マークは自分の免許がどんな風に汚されるかわからぬまま、目先の収入に飛びついて、数年後には自覚もないまま違法行為に対して償わされる。
ワタシが関わった学生には、そんな経験はさせたくないし、資格を取ったあとも勉強が続けられる場を用意したい。
今のメンバーが帰ってきてそれぞれの経験を語ってくれれば自然にそうなっていくはず、帰ってきたい場所にウチはなれるかどうか・・・
もういっちょ独り言
返信削除教員でもスポーツの指導者でも、学生や選手を「抱え込む」人がいる。みんながみんな本学の「組長」や、組長と同室のT先生のように、ほかのところに「丸投げ」できるだけの器を備えてるわけではない(たぶんワタシもそこまでの器はない)。
酷いのは、その人間の知る限られた範囲の外からきた知識(や技術)にちゃんと向き合わずに「拒絶」し、「あいつの言うことは聞くな」と学生や選手に持論を押し付ける人間だ(ワタシはここまで酷くはないと思うけど、どうだろ)。
MLBのATCたちは、野茂・イチローが持ち込んだキネシオテープにはじまり(新庄が持ち込んだ「キター」って目薬もあったっけ、笑)昨今はチェコスロバキアで一般的な徒手療法をリーグ全体に紹介し、一部のチームではその専門家をアドバイザーに迎える、など常に「箱の外側」から物事を考えていて(そうじゃなさそうなのはNYの人気球団だけ、かな)、訪ねて行けば必ず刺激を受ける(たぶんバブルのころまでの日本の製造業もこんな感じだったはず)。
「箱の外側」から手を借りれば、持論が強化されるかもしれないのに。でもだいたい拒絶する人って「持論」は自分で立てた「自論」じゃなくて、他者の「自論」の狂信者だったりするから始末に負えないんだけど。
ワタシが関わった学生さんには、そういう小さな人間になってほしくない、ここに戻ってきて、
「うしじまはああ言ってたけど、僕の経験はこうだったよ」
と後輩に話してくれれば嬉しい、あとはそれを聞いた人が勝手に取り入れるかどうか決めればいいことだから。